地頭力のココロの書影

Shioyaki Library

読書のすゝめ

地頭力のココロ

難易度
読了日
2026.01.15

概要

『地頭力のココロ』は、コンサルタントのような特殊なスキルの話ではなく、あらゆるビジネスパーソンに必要な「考える力の根幹」を説いた一冊です。

本書の核となるのは、「WHY(目的)」「WHAT(対象)」「HOW(手段)」で構成される問題解決ピラミッド。この構造をベースに、「結論から」「全体から」「単純に」考えるという地頭力の3つの思考プロセスを、プロジェクト管理や会議運営、コミュニケーションといった実務の場面にどう落とし込むかが具体的に描かれています。

気づき・学び

1. 「HOW(手段)」から入る危うさと「押し返す」勇気

私たちは仕事を依頼されると、つい「どうやるか(HOW)」をすぐに考えてしまいがちです。
しかし依頼された手段(HOW)が、真の目的(WHY)に対して最適であるとは限りません。

だからこそ、「そもそも何のためにやるのか?」と一段上のWHYに立ち返る勇気が必要です。
時には「そのやり方よりも、こちらの手段の方が目的に適っていませんか?」と提案(押し返し)をすること。

このワンアクションこそが、単なる「作業者」と「価値を生む仕事人」を分ける境界線なのだと痛感しました。

2. 完璧主義を捨て、結論(仮説)から動く

「情報が揃うまで動けない」という考えは、地頭力とは対極にあるものだとわかりました。
今ある限られたリソースの中で最善を出すことこそが、仕事としての価値を持ちます。

そのためには、まず「仮の結論(仮説)」を立ててから動くこと。
例えば、調査を始める前に「最終報告の目次」を先に作ってしまう。
ゴールから逆算してタスクを細分化し、全体像を俯瞰する癖をつければ、
闇雲に作業に飛びついて後で大きな後戻りをするリスクを最小限にとどめることができる。

3. 「シンプルに考える」ことは、強すぎる

地頭力を支える「応用力」の正体は、物事を抽象化して捉える力(シンプルに考えること)にあります。
どんなに複雑に見える事象でも、あえて「要するにどういうことか?」とシンプルに削ぎ落として考えてる。

物事を構造で捉えられるようになると、一見無関係に見える他の分野の経験を、今の仕事に転用できるようになります。
直接体験していないことでも、「要するにあのパターンと同じ構造か」と理解できれば、それはすでに自分の知恵。
常に「単純に捉え直す」フィルターを持つことが、学習効率を飛躍的に高める鍵になると確信しました。

あらゆることを学びに変えられる姿勢こそが、地頭力の本質なのだと思いました。
逆に特定の分野の知識に偏らせることなく、幅広い分野にアンテナを張り巡らせつつ、抽象化できることが今後より求められるかもなと思いました。

4. 「期待値管理」を仕事の評価軸に据える

仕事の満足度は、成果物の絶対的なクオリティだけで決まるわけではありません。
相手の「期待値」との相対的な関係で決まるという事実は、常に意識しなければならないと思いました。

期待値には「人によって異なり、時間で変化し、放っておくと勝手に膨らむ」という厄介な特性があり、
これをコントロールするためには、最初に期待値を明文化してすり合わせ、短いサイクルでこまめに修正・確認を繰り返すしかない。

人と仕事を行っていく中で、期待値管理のスキルは最も重要な能力の一つだと感じました。
また、対人関係のストレスを減らすだけでなく、自分自身への期待値を調整する「セルフマネジメント」にも応用できる、と思いました。

5. 結論

あらゆることも、抽象化すると概要に記載した「問題解決ピラミッド」の構造でとらえることができ、「結論から」「全体から」「単純に」考えることが地頭力の本質であると理解できました。
無意識下でもこの構造を使いこなせるようになることが、自分の力を引き上げるステップになると感じました。

感想

非常に読みやすい本でしたが、かなり本質的な内容が書かれているように感じます。
仕事でどのように応用していけばいいのかを簡単なユースケースで書いてくれており、かなり実践的な本だと思いますので、ぜひ読んでみていただければと思います!

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