🤖Devinを実務で試してみた

先日、社内で話題のAI開発エージェントDevinを、既存サービスの改修案件で使ってみる機会がありました。
結論から言えば、「未来は確かにそこにある。でも、その未来はもう少しだけ先かな」というのが正直な感想です。

今回は、その体験を通じて感じたこと、気づき、そして「AIマネジメント時代」への備えについてまとめてみます。

📝なぜ使ってみようと思ったのか？

きっかけは、**「社内でDevinを検証できる！」**という至極単純なものでした。

特にDevinは、IDEを内包し、自分でテストやデバッグも行ってくれるので、
「人間の代わりにコード修正に加え、画面確認や修正もしてくれるなら、かなり実用的なのでは？」という期待がありました。

🛠 実際に試してみたこと

以下のような改修作業でDevinを試してみました。

• 既存Railsサービスにおける、ある簡単な機能の追加
• 機能追加に伴うビュー側UIの調整
• ボタン押下時の処理の実装

⚠️うまくいかなかったポイント

予想以上にうまく指示が伝わらないケースが多くありました。

• コードの理解が不完全
  Devidは既存コードを全体として読み込んでいるはずですが、意図をくみ取った形での修正ができないことが多々ありました。

• 意図と異なるアプローチ
  たとえば、こちらが期待する修正とは全く別の方向性でロジックを書き換えてしまうことがありました。

• テストでログインすらできない
  「画面動作確認もして」と指示したものの、ログインステップで躓き、そのままクレジットが無駄に消費されていくことに……。

🧩どうやって切り分けたか

最終的には、Devinにはコード修正だけを担当してもらい、画面確認やバグ検証は自分で行うという形に落ち着きました。

・コード修正 ⇒ Devin  
・画面での動作確認 ⇒ 自分  
・その結果に基づいたフィードバック ⇒ Devinへ再投入

こうして分担することで、ようやく「スピード感を持ちつつ、ある程度使える」という状態に。

✅使って良かったところ

たしかに完璧ではありませんでしたが、Devinには以下のようなポテンシャルを感じました。

• 明確な修正箇所があるときは、それなりに高精度で対応してくれる
• 新規開発やサンプル実装では、むしろ人間より速いこともありそう
• ロジックが複雑でなければ、繰り返し修正→再フィードバックのプロセスに向いている

📌学び：「AIマネジメント力」が問われている

今回の体験で感じた最大の学びは、**「AIに仕事を任せるには、人間がディレクションできなければならない」**ということです。

• なぜこの修正が必要なのか
• どの部分を変えて、どこは変えてほしくないのか
• 修正内容がビジネスロジックに合っているのか

こういった判断やガイドを精度高く伝えられる人間力こそが重要だと実感しました。

🚀未来を先取りした感覚と課題

今回のDevin利用は、「未来を少しだけ覗いたような体験」でした。
ただし、その未来はまだ完全に手の届く場所にはありません。

しかし、「人間がAIのマネージャーになる」という時代はすぐそこまで来ているように思います。
その時、自分に必要なのは質問力・観察力・フィードバック力。
Devinとのやりとりを通じて、それを痛感した実験でした。

✍️おわりに：AIと共に働くために

AIは魔法の杖ではなく、自分の写し鏡であるとも言われたりしています。
今回のような実験を繰り返しながら、自分自身のスキルセットもアップデートしていくことがこれからの開発者には求められると感じています。

Devinはまだ「ジュニアエンジニア」ですが、「シニアエンジニア」になってくれる日を願ってやみません！
その日を楽しみに今日もぐっすり眠ります！