AI時代でも、入力速度はまだ大事
AIを使う機会が増えるほど、少し逆説的ですが、タイピングスピードの大切さを感じるようになりました。
コードも文章もAIが補助してくれます。
それなら、人間の入力速度はそこまで重要ではなくなるのではないか。
一見そう思えます。
ですが、実際に仕事でAIを使っていると、むしろ「自分の考えをどれだけ素早く言葉にできるか」が重要になっていると感じます。
AIに何かを頼むにも、最初の指示は人間が書きます。
状況、制約、期待する出力、触ってよい範囲、困っていること。これらを素早く書けるかどうかで、AIとのやりとりの速度が変わります。
タイピングは、思考の流れを止めないための基礎体力
タイピングが遅いと、頭の中で考えていることに手が追いつかないことがあります。
書きたいことはあるのに、入力に時間がかかる。
入力している間に、次に書こうとしていたことを忘れる。
文章の修正が面倒になって、雑なまま送ってしまう。
こういう小さな詰まりが、仕事のリズムを止めます。
逆に、ある程度スムーズに入力できると、考えをそのまま外に出しやすくなります。
考えるために、まず書く。設計が進まないときの思考整理 でも書いたように、考えることと書くことは近いです。書く速度が上がると、思考を外に出す速度も上がります。
チャットコミュニケーションでは、速度と分かりやすさの両方がいる
SlackやTeamsのようなチャットツールでは、返信の速さが仕事の流れに影響します。
ただし、速ければ何でもよいわけではありません。
意味が伝わらない文章を速く送っても、結局確認のやりとりが増えます。
大事なのは、速く、かつ分かりやすく書くことです。
そのためには、タイピングスピードだけでなく、
- 結論を先に書く
- 前提を短く添える
- 箇条書きを使う
- 判断してほしい点を明確にする
- 長くなりそうならドキュメントに逃がす
といった書き方も必要になります。
タイピングは、その土台です。
AIへの指示出しも、結局は文章力と入力速度
AIにうまく指示を出すときも、タイピングは効いてきます。
たとえば、次のような短い指示だと、AIは迷いやすいです。
このコード直して
少し丁寧に書くと、結果は変わります。
目的:
- CSVアップロード時のエラー表示を分かりやすくしたい
困っていること:
- 現在は例外メッセージがそのまま表示されている
期待する出力:
- ユーザー向けの文言案
- Rails側の修正方針
- テスト観点
この程度の指示を素早く書けると、AIとのやりとりが楽になります。
AIに質問する前に、AIが理解しやすい文章へ直す と同じで、AI時代には「考えを言葉にする力」がより大事になります。
数字で見ると、差は積み上がる
自分の場合、寿司打のようなタイピング練習で、だいたい1秒あたり6回前後の入力速度を目安にしています。
もちろん、数字だけがすべてではありません。
ですが、入力速度が上がると、メール、チャット、議事録、AIへの指示、コードコメント、PR説明など、毎日触る作業が少しずつ軽くなります。
たとえば、1日に何十回も短い文章を書く人なら、1回あたり数十秒の差でも、1週間ではそれなりの差になります。
しかも、時間だけではありません。
入力が遅いことで発生する「面倒だな」という気持ちが減るのも大きいです。
タイピング練習は、仕事のための筋トレに近い
タイピング練習は、すぐに派手な成果が出るものではありません。
ですが、地味に効きます。
おすすめというより、自分がやるなら次のようにします。
- まず寿司打などで現在地を測る
- ミスタイプが多いキーを把握する
- 速度より正確性を優先する
- 毎日5分だけ練習する
- 仕事中によく使う文章も意識して打つ
タイピングは、速ければ偉いというものではありません。
ただ、思考を止めない程度には鍛えておきたい基礎体力だと思います。
ショートカットキーと組み合わせるとさらに楽になる
入力速度は、キーボードを打つ速さだけではありません。
ショートカットキーも含めて、手を動かす速度です。
ブラウザ操作なら ブラウザ作業が速くなるショートカットキー、文章編集なら VSCodeのショートカットキーは、文章編集でも活用できる のように、よく使う操作を少しずつ覚えるだけでも作業は軽くなります。
マウスに手を伸ばす回数が減ると、思考の流れも切れにくくなります。
まとめ
AI時代でも、タイピングスピードはまだ見直す価値があります。
むしろ、AIに指示を出し、考えを言葉にし、チームに共有する機会が増えるほど、入力速度は仕事の土台になります。
大事なのは、ただ速く打つことではありません。
思考を止めず、分かりやすく、必要な情報を素早く外に出すことです。
まずは1日5分だけでも、タイピングとショートカットを見直していきたいです。