デザインはAIに代替されないかもと思った今日この頃。

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🎨 デザインはAIに代替されないかもと思った今日この頃。

AI画像生成の精度が日に日に向上していく中で、「デザインはAIに代替されやすい職業」という話をよく耳にします。

DALL-E、Midjourney、Stable Diffusionなど、驚くほど高品質な画像を生成するAIツールを見ていると、確かにそう思えてしまいます。実際、私自身もつい最近まで同じような考えを持っていました。

でも、最近生きている中でもしかしたら違うかもしれないなぁと思ってきました。そのことを忘れないように記していこうと思います。

💭 デザインに込められる「想い」

先日、知人のデザイナーが手がけたブランドロゴのプレゼンテーションを見る機会がありました。

そこで語られたのは、単なる「見た目の美しさ」ではなく、そのロゴの一つ一つの要素に込められた想いでした。

  • なぜこの曲線なのか
  • なぜこの色合いなのか
  • なぜこの配置なのか

すべてに理由があり、そこにはクライアントのビジョンや、ターゲットユーザーへのメッセージ、そしてデザイナー自身の解釈と創造性が詰まっていました。

デザインは、作者や依頼元の人が想いを込めることができる

確かに、「ただの善し悪しを求めたデザイン」であれば、AIでも十分に対応できるでしょう。むしろAIの方が、大量のパターンを短時間で生成し、最適解を見つけ出すことに長けているかもしれません。

しかし、デザインの細部に想いを込めることは、今のAIにはできない領域だと感じます。

人は単に「きれいなもの」に感動するのではなく、そこに込められた想いやストーリーに心を動かされるのではないでしょうか。

🤔 じゃあ、システム屋さんはどうなの?

ここで、ふと自分自身に問いかけてみました。

私はシステム開発に携わるエンジニアです。コードを書き、アーキテクチャを設計し、問題を解決する日々を送っています。

正直なところ、コードの最適化や効率的な実装という観点だけで見れば、AIに任せた方がきっと早くて正確でしょう。GitHub CopilotやClaude Codeを使っていると、その可能性を強く感じます。

では、僕らシステム屋さんの存在意義は何だろうか?

どこに想いを込めるべきなのだろうか?

この問いに対する答えを探るため、AIに直接聞いてみることにしました。

🤖 AIに聞いてみた:システム屋さんの存在意義

以下の質問をAIに投げかけてみました:

「システム屋さんがAIに代替されないために、どこに想いを込めればいいだろうか?」

AIからの回答:

システム開発者がAIに代替されない価値を生み出すには、以下の領域に「想い」を込めることが重要です:

1. ユーザー体験への共感
- 実際のユーザーの痛みや喜びを深く理解し、技術的な解決策に落とし込む
- 数値化できない「使い心地」や「安心感」を設計に反映させる

2. ビジネスコンテキストの理解
- 単なる要件の実装ではなく、なぜその機能が必要なのかを理解する
- 長期的なビジネス価値を見据えた技術選定と設計

3. チームと組織への配慮
- 保守性や拡張性を、将来の開発者への思いやりとして実装する
- ドキュメントやコメントに、次の人への配慮を込める

4. 倫理的な判断
- プライバシーやセキュリティを、単なる要件ではなく使命として捉える
- 社会的影響を考慮した実装判断

5. 創造的な問題解決
- 既存の枠組みにとらわれない、革新的なアプローチの提案
- 技術と人間性を融合させた、新しい価値の創出

💡思うこと

AIの回答を読んで感じたのは、システム開発者の本質的な役割は、時代が変わっても大きくは変わらないということでした。技術やツールが進化しても、私たちは常に「最適な選択を重ねながら、人のためにシステムをつくる」存在であり続けるのだと思います。

私自身は、システム全体ではなくその一部に関わる立場ですが、各工程で「想いを込める」という感覚は常に大切にしています。その積み重ねが、プロとしての誇りであり、AIでは代替しきれない部分だと感じています。

ただ一方で、デザイナーと比べると、システム屋さんの仕事は“見えづらい”部分が多いのも事実です。画面には現れないバックエンドの設計や処理、障害を未然に防ぐ工夫、保守しやすいコードの書き方。これらは「不便がない状態」を静かに支え続ける、いわば“影の貢献”です。

だからこそ、見えない価値をどう伝えるかも、これからのシステム開発者には求められると思います。READMEや設計コメントに意図や思想を残すこと、チーム内外との対話で意識を共有すること、ユーザーやビジネスへの共感を持つこと。それらは小さな行動かもしれませんが、確実に「人としての存在意義」につながっていくはずです。

そして何より、サービス全体に想いを込めることが、システム屋としての意義を最大限に高める道だと私は思います。
AIの進化によって、誰もがある程度のサービスを自力で形にできる時代になりつつあります。だからこそ、そのサービスにどんな想いを込めるのか、どんな感動を届けたいのか——そこに“人間の力”が強く問われていくのだと思います。

🌈 AIと共に歩む未来へ

AIの進化は止まりません。でも、それは私たちの仕事を奪うものではなく、より人間らしい部分に集中できる機会を与えてくれているのかもしれません。

デザイナーもエンジニアも、そして他のあらゆる職業の人々も、AIには介入できない「想い」を込められる存在として、これからも価値を生み出し続けることができるはずです。

大切なのは、AIを恐れることではなく、AIと共に成長し、人間にしかできない価値創造に注力することなのではないだろうか?と思った今日この頃でした。

今日もまた、コードに想いを込めて、誰かの課題を解決していきたいと思います。